鉄筋の配筋画像

問題

コンクリート中の鉄筋を保護する性能を確保するための有効な対策を5つ解答欄に記述しなさい。

 

 

解答

解答

コンクリート中の鉄筋を保護する性能に関しては、「コンクリート標準示方書(施工編)」「2.5.3 鋼材を保護する性能」に、以下のとおり規定されている。

(1)コンクリートは、その内部に配置されている鋼材が供用期間中所定の機能を発揮できるよう、鋼材を保護する性能を有しなければならない。

(2)練混ぜ時にコンクリート中に含まれる塩化物イオンの総量は、原則として0.30kg/m3以下とする。

コンクリート中の鉄筋を保護する性能を確保する有効な対策を整理すると、以下のとおりである。

・水セメント比を耐久性の照査に用いた値以下に抑える。

・AE剤、減水剤、AE減水剤、高性能AE剤等を使用して、欠陥やムラの少ないコンクリートとする。

・高炉セメントやフライアッシュセメントを用いてコンクリートの組織を緻密化させる。

・良質なポゾランを混和剤として適当量用いて、コンクリートの組織を緻密化させる。

・部材箇所に応じた適切なかぶり厚を確保する。(かぶり不足は鋼材保護の性能を著しく低下させることがある)

・鋼材の腐食に対するひび割れ幅の限界値を超えないようにする。(コンクリートのひび割れは、鋼材保護の性能を著しく低下させることがある)

・コンクリート中の塩化物含有量を0.3kg/m3以下とする。

・高分子材料で被覆し鉄筋に有効な防錆機能をもたせる。

・粗骨材最大寸法を大きくして極力単位水量の少ない配合とする。

・混合セメントを用いて、水密性の高いコンクリート組成とする。

・コンクリート表面をタイル等で被覆し、気密・水密性を高める。

・密実なコンクリート組成を確保するため再振動締固めを適切に行う。

など