バックホウでの盛土敷均しの画像

問題

盛土を行う場合、締固め管理基準値を満足するため、材料、敷均し、締固めに関し施工時に留意すべき事項を5つ解答欄に記述しなさい。

 

回答

解答

盛土を構築する際の品質管理として、締固めの管理は極めて大事な部分となっている。
締固めの管理基準は、土質や構築用途によって変わるが、通常は、空気間隙率、締固め度、飽和度で管理する品質規定方式か、盛土に使用する締固め機械の種類、まき出し厚、締固め回数等で管理する工法規定方式が一般的である。これら締固めの管理基準を満足するための盛土材料、敷き均し、締固めの施工方法については、「道路土工-盛土工指針」の「4-6盛土材料」、「5.3敷均し及び含水量調節」、「5-4締固め」に記載されている。その記載内容から、施工時の主な留意事項を整理すると、下記のようになる。

材料での留意事項

1.圧縮性の小さい粒度分布のよい良質の盛土材を使用する。

2.盛土材料には、可能な限り現地発生土を有効利用する。

3.盛土材料としては、十分でない材料等にでも適切な処置を施してから有効利用する。

敷均しでの留意事項

1.敷均し厚さは、盛土材料の土質、粒度、締固め機械施工法及び要求される締固め度等の条件に左右されることから、試験施工によることが望ましい。

2.盛土材の巻出しは高巻きを避け、簿層で丁寧に巻き出して締め固める。

3.盛土材は最適含水比の範囲に管理して締め固める。

4.高含水比の粘性土をブルドーザで敷き均す場合には、こね返し等による強度低下を防止するために、湿地ブルドーザを使用する。

5.高含水比の粘性土により高い盛土を行う場合は、盛土内の含水比を低下させるために、ある一定の高さごとに透水性の良い山砂等で排水層を設置する。

6.締固め後の表面は、施工時の自然排水勾配を確保するために、4%程度の横断勾配をつけ、表面を平滑に維持する。

締固めでの留意事項

【品質規定方式】

1.盛土材料の最適含水比を基準として規定された範囲内の施工含水比で締固めを行う。

2.空気間隙率又は飽和度を規定する方法による場合、施工含水比の上限をトラフィカビリティーや設計上要求される力学特性を満足できる限界で決める。

【工法規定方式】

1.事前に現場で試験施工を行い、過転圧となり強度低下を招かないよう適切な転圧回数に留意する。

2.土質材料や含水比が変化した時は施工仕様を再検討する。