生コン圧送の画像

問題

コンクリートに特別の性能を与えるために,打込みを行う前までに必要に応じて加える混和剤(JIS A 6204,JIS A 6205に規定のもの)を2つあげ,その目的を解答欄に記述しなさい。

 

解答

解答

混和材料とは、混和剤と混和材に分けられ、混和剤は、使用数量が少なく、それ自体の容積がコンクリートの容積に加算されない物を指し、混和材は、使用数量が比較的多く、それ自体の容量がコンクリートなどの練り上がり容積に加算されるものを指す。

■AE剤

フレッシュコンクリート中に微細な気泡を分布させ、ワーカビリティ、耐凍害性を向上させる。
単位水量を減らすことができる。
最も多く使われており、特に寒冷地においては必ず使用される。

■減水剤 標準形

柔らかくなるため、同一のワーカビリティーの場合には減水できる。
減水に伴って単位セメント量を減らすことができる。
コンクリートを緻密にし鉄筋との付着などが良くなる。
コンクリートの粘性が増し、分離しにくくなる。
単位水量、単位セメント量が多くなりすぎるときなどに用いる。

■減水剤 促進形

標準形と同じような効果を発揮するが、この混和剤は強度が早く発現するのが特徴。
塩化物を含んでいるものが多いので、鉄筋の発錆などの問題がある場合は注意が必要。
主に寒中コンクリート施工時に用いられる。

■減水剤 遅延形

減水効果のほかにコンクリートの凝結を遅らせる効果がある。
コンクリートの水和熱による温度上昇の時間を少し遅らせる。
マスコンクリートや暑中コンクリート施工時に用いられる。

■AE減水剤

AE剤と減水剤の効果を両方兼ね備えている混和剤
AE剤同様に一般的に広く用いられている。

■高性能AE減水剤

空気連行性をもった高性能減水剤で、スランプロス低減効果を持つ混和剤。
高強度用などに用いられ、単位水量、単位セメント量を少なくしたいときに使われる。

■流動化剤

あらかじめ練り混ぜられたコンクリートに添加し流動性を増大させる。

■急結剤

コンクリートの凝結時間を著しく短くすることができ、災害復旧工事や吹付コンクリートに用いる。

■鉄筋コンクリート用防錆剤

鉄筋の腐食抑制のために用いられる。(金属表面を酸化させ、不動態皮膜を形成することにより、鉄筋の腐食を抑制する効果があり鉄筋の防錆を図るために用いる。)
海砂を使う場合などに使用される。