ドーナツスペーサーの画像

問題

コンクリート構造物の施工に関する一般的な基本原則の記述として次のうち適切でないものを2つ抽出し、解答用紙の事例にならいその適切でない番号と理由を解答欄に簡潔に記述しなさい。

1.鉄筋の重ね継手は、所定の長さを重ね合わせて、直径0.8mm以上の焼なまし鉄線で数箇所緊結すること。

2.コンクリートの打込み作業にあたっては、鉄筋の配置や型枠を乱さないこと。

3.コンクリートを型枠内で目的の位置より遠くにおろした場合には、作業を効率よく進行させるため、内部振動機を用いて水平移動すること。

4.内部振動機の使用は、打込んだコンクリートに一様な振動が与えられるように、コンクリート中に鉛直に差し込み、引抜きは後に穴が残らないよう徐々に行うこと。

5.せき板が乾燥するおそれがある場合は、これに散水し湿潤状態を保持すること。

6.型枠に接するスペーサは、腐食環境の厳しい地域なので鋼製スペーサを使用すること。

7.コンクリートを2層以上に分けて打込む場合には、上層と下層が一体となるように、下層のコンクリートが固まり始めてから上層のコンクリートを打込むこと。

 

解答

解答

適切でない番号とその理由は以下のようになる。

3.(適切でない理由)
内部振動機によるコンクリートの横移動は、材料分離を引き起こすため行わない。

6.(適切でない理由)
鋼製スペーサをコンクリート表面に露出させると、この部分から錆びはじめ、やがて内部鉄筋の腐食の原因になるため、コンクリート製・モルタル製のスペーサを使用する。

7.(適切でない理由)
・下層コンクリートが固まり始める前に、上層コンクリートを打込み、上層と下層を一体化させる。

・下層のコンクリートが固まり始めている場合に、そのまま上層コンクリートを打込むとコールドジョイントができるため、固まり始める前に打込む。