コンクリート杭の施工の画像

問題

杭打ち工事の施工にあたっては、工事中の振動、騒音の規制値を厳守するなど近隣住民に迷惑をかけないよう配慮するとともに、安全で適切な施工を行わなければならない。
これらを考慮した、コンクリート杭を設置する場合の施工上の留意事項として、次の1~12のうち適切な事項を3つ選びその番号を解答欄に記入しなさい。

  1. 施工区域が都道府県知事が指定した地域外であっても杭打設作業による騒音は規制を受ける。
  2. 特定建設作業の届け出は、台風、地震等による災害復旧の緊急工事であれば必要はない。
  3. 施工に際して、十分な遮音装置、消音装置を装備する場合は、特定建設作業の届け出は必要ない。
  4. もんけんを用いた杭打機を使用する作業は、騒音、振動に関して、特定建設作業に該当しない。
  5. 杭打機は、安定した場所を選び、機械の安定をはかるため、必要に応じて敷鉄板等を水平に敷設した上に据え付ける。
  6. 杭打機が吊り荷状態で、作業を一時停止する場合は、歯止めを確実に行えば、運転手は運転席から離別してもよい。
  7. 杭打機(3t以上)を使用して杭打作業を行う場合、現場内であれば杭打機の運転は該当する運転技能講習の終了者でよい。
  8. 特定建設作業は、夜間、深夜作業の禁止時間帯の規制はあるが、1日の作業時間の制限はない。
  9. 試験杭の実施時に発生する騒音、振動等の確認を行い、その後の施工方法に反映させる。
  10. 杭の打込み順序は、杭群の周辺部から中央部に向かって順次打ち進むのが望ましい。
  11. N値が5程度以下のような軟弱地盤が続く場合の打込みは、ラム落下高を調整して、できるだけ打撃力を大きくして行う。
  12. 杭を現場内に仮置きする場合は、杭打機への吊り込み作業を容易にするように、杭先端部を引込み方向に向けて仮置きする。

解答

解答

杭打ち工事の施工に伴って発生する騒音・振動が周辺住民の生活環境の障害となるかどうかは、現場周辺の状況により大きく変わってくる。
事前調査を十分に行い、状況によっては適切な対応をしなくてはならない。

適切な事項

4. 特定建設作業に該当するのは、杭打ち機(もんけんを除く)、杭抜き機または杭打ち杭抜き機(圧入式杭打ち機を除く)を使用する作業(杭打ち機をアースオーガーと併用する作業を除く)。

5. 杭打ち機械は、地盤が安定した場所をえらび、機械の安定させるため必要に応じて敷鉄板や敷角または軌条等を水平に敷設した上に据え付ける。

7. 機械類のうち、杭打ち、杭抜き機、ボーリングマシンの運転は有資格者のみとし、その他の機械は責任者から指名者以外は運転させない。

9.試験杭を実施して施工性や施工時の騒音、振動の影響および杭の打ち止め条件などを徹底的に把握し、施工管理に必要な情報を取得することが重要である。

解答

杭の打ち込み工法は、ドロップハンマ、ディーゼルハンマ、油圧ハンマ、バイブロハンマを主に用いるよ。
騒音と振動が発生するので、市街地での施工は規制を受けるので気をつけてね。

要約

ドロップハンマ、ディーゼルハンマ、油圧ハンマ、バイブロハンマにはどんな特徴があるかおしえて。

解答

わかったよ。
特徴を下記にまとめるね。

ドロップハンマ ディーゼルハンマ バイブロハンマ 油圧ハンマ
長所
  • 設備がかんたん
  • 落下高さを自由に調整できる
  • 故障しにくく施工費が安い
  • 機動性が優れている
  • 打撃力が大きい
  • 作業効率がよい
  • 硬質地盤が得意
  • 軟弱地盤が得意
  • 騒音が比較的少ない
  • 頭部の損傷が少ない
  • 打込み、引抜きともに対応できる
  • 騒音が少ない
  • 打撃力が大きい
  • 油のしずくがなく静か
  • 硬軟両方の地盤に対応
短所
  • 頭部が損傷しやすい
  • 打込める長さに限界がある
  • 位置がずれやすい
  • 打込む速度がおそい
  • 施工時に危険がともなう
  • 重量があるので全体の設備が大きい
  • 軟弱地盤が苦手
  • 打撃音が大きく、油が飛び散る
  • 大容量の電力が必要
  • 土質の変化に対応しにくい
  • 大きな振動がおこる
  • 振動が大きい
適応性
  • 幅広い土質に対応できる
  • 断面が比較的小さい
  • 微調整しながら打込める
  • 硬質地盤が得意
  • 軟弱地盤が得意
  • 引抜きにも対応
  • 硬軟両方の地盤に対応