土の締固め試験の画像

問題

下表は、ある盛土材料の突固めによる土の締固め試験(JIS A 1210)を行い、その経過を示したものである。

盛土材料の突固めによる土の締固め試験

上記の結果から、測定番号1~5の乾燥密度を求め、下記の1、2について解答欄に記入しなさい。

1.締固め曲線図の作成

2.締固め度が最大乾燥密度の90 % 以上となる施工含水比の範囲

 

回答

1. 締固め曲線図

2. 8~14%

解答

盛土の締固め管理に用いる盛土材料の「突固めによる土の締固め試験」から、乾燥密度を計算し、締固め曲線から最大乾燥密度、最大乾燥密度の90%以上となる施工含水比を求めるものである。
土の乾燥密度pd(g/cm3)は、その上の湿潤密度pt(g/cm3)と含水比w(%)を用いて、下記式で計算する。

pd=100/100+w×pt

各測定番号の乾燥密度を計算すると次のようになる。

測定番号1 pd=100/(100+6.0)×1.5901.500

測定番号2 pd=100/(100+8.0)×1.9441.800

測定番号3 pd=100/(100+11.0)×2.2202.000

測定番号4 pd=100/(100+14.0)×2.0521.800

測定番号5 pd=100/(100+16.0)×1.7401.500

測定番号 1 2 3 4 5
含水比(%) 6.0 8.0 11.0 14.0 16.0
湿潤密度(g/cm3) 1.590 1.944 2.220 2.052 1.740
乾燥密度(g/cm3) 1.500 1.800 2.000 1.800 1.500
解答

それぞれの含水比(%)における乾燥密度(g/cm3)を描画して締固め曲線を作成すると、下図のようになる。

締固め曲線図に描画後の画像

最大乾燥密度は2.000g/cm3であるから、締固め度が最大乾燥密度の90%以上となる乾燥密度は、

2.000(g/cm3)×0.90=1.800(g/cm3)

求める施工含水比の範囲は、乾燥密度1.800g/cm3に対応する含水比の範囲であるから、解答は締固め曲線図より、8.0%~14.0%となる。