コンクリート構造物の画像

問題

コンクリート構造物の施工にあたり,普通コンクリート(JIS A 5308)の打込みと締固めに関する留意事項を5つ解答欄に簡潔に記述しなさい。

 

回答

解答

普通コンクリートの打込みと締固めに関しては、「コンクリート標準示方書(施工編)」に記載されている。

留意事項
打込みの留意点
  1. コンクリート打込み前に、鉄筋、型枠、その他が施工計画で定められたとおりに配置されていることを確かる。
  2. コンクリートの打込み直前に、運搬装置、打込み設備および型枠の中を清掃して、コンクリート中に木片、ごみなどが混入することを防ぐ。
    また、コンクリートと接して吸水する恐れのあるところは、あらかじめ湿らせる。
  3. 型枠内にたまった水は、打込み前に取り除く。
  4. 打ち込みに当っては、鉄筋や型枠が所定の位置から動かないようにする。
  5. 打込んだコンクリートは型枠内で横移動させない。
  6. 打込み中、著しい材料分離が認められた場合は打込みを中断、原因を調べて対策を講じる。
  7. 計画した打継目以外は、打ち込み完了までコンクリートを連続して打ち込む。
  8. 打ち上り面はほぼ水平となるよう打込み、1層の打込み高さは40~50㎝以下を標準とする。
  9. 2層以上の打込みの許容打重ね時間間隔は、外気温が25℃以下の場合で2.5時間、25℃以上の場合で2.0時間を標準とする
  10. 型枠の高さが高い場合、材料分離を防ぐため、投入口を設けるか、縦シュート、ポンプからのコンクリートの吐出口を打ち込み面まで1.5m以下に下げる。
  11. ブリージング水が表面に集まった場合、取り除いてから上に打込む。
  12. 打ち上がり速度は一般の場合、30分当たり1~1.5m程度とする。
締固めの留意点
  1. 締固めは内部振動機使用を原則とし、使用困難な場所には型枠振動機を使用する。
  2. せき板に接するコンクリートは、平坦な表面が得られるよう、継目からのモルタルの漏れがないよう締固める。
  3. 内部振動機を下層に10㎝程度挿入する。
  4. 締固め時間の目安は5~15秒とする。
  5. 内部振動機の引き抜きは、後に穴が残らないようにゆっくりと引き抜く。
  6. 再振動を行う場合は、コンクリートの締固めができる範囲でできるだけ遅い時期がよい。
  7. 打ち込み後は速やかに十分締固め、コンクリートを鉄筋の周囲、型枠の隅々に行き渡らせる。
  8. あらかじめ計画した締固め作業高さを超えないように作業足場の設置や施工方法を検討する。

上記から5つを選び解答欄に簡潔に記述する。