コンクリートの劣化の画像

問題

コンクリート構造物の耐久性を阻害する下記の劣化機構の中から2つ選び、各々の劣化要因とその劣化現象の概要を解答欄に簡潔に記述しなさい。
ただし、劣化防止対策に関するものは除く。

「劣化機構」
・中性化・塩害・凍害・アルカリシリカ反応

 

解答

解答

コンクリート構造物の耐久性を阻害する劣化機構に関しては、「コンクリート標準示方書(維持管理編)」の「5.1 劣化機構の推定及び烈火予測」に、劣化機構と原因、指標、現象についてしめされている。

劣化機構 劣化原因 劣化現象 劣化指標の例
中性化 二酸化炭素 空気中の二酸化炭素とコンクリート中の水酸化カルシウムが反応して炭酸カルシウムになり、コンクリートのアルカリ性が低下する。これが鋼材位置まで達すると鋼材が腐食し、コンクリートにひび割れを生じさせる。
  • 中性化深さ
  • 鋼材
  • 腐食ひび割れ
塩害 塩化物イオン 塩化物がコンクリート中に侵入し、鋼材の腐食により、コンクリートにひび割れを生じさせる。原因には、材料(海砂等)に起因するものと、海水飛沫や飛来塩化物などがコンクリート表面から浸透する場合とがある。
  • 塩化物イオン濃度
  • 鋼材腐食量
  • 腐食ひび割れ
凍害 凍結融解作用 コンクリートに含まれている水分が凍結すると、水の凍結膨張に見合う水分がコンクリート中を移動し、その際に生ずる水圧がコンクリートを破壊する。
  • 凍害深さ
  • 鋼材腐食量
化学的浸食
  • 酸性物質
  • 硫酸イオン
酸性物質や硫酸イオンとの接触によりコンクリート硬化体が分解したり、化合物生成時の膨張圧によってコンクリートが劣化する現象。
  • 劣化分子の浸透深さ
  • 中性化深さ
  • 鋼材腐食量
アリカリシリカ反応 反応性骨材 骨材中のシリカ分とセメントに含まれるアルカリ分が反応してシリカ生成物が生じ、これが吸水膨張してコンクリートにひび割れを生じさせる。
  • 膨張量(ひび割れ)

問題の劣化機構(中性化・塩害・凍害・アルカリシリカ反応)の中から2つ選び、それの劣化要因と劣化現象の概要を上記表からそれぞれ1つ選択して解答欄に簡潔に記述する。