
問題
工程管理にあっては、工事の規模や内容等に応じた工程図表の選択が必要となる。
次に示す各種工程図表の長所及び短所をそれぞれ一つずつ簡潔に記述しなさい。
工程図表名 | 長所 | 短所 |
バーチャート | ||
曲線式 | ||
ネットワーク式 | ||
解答

工程管理に当たって作成される工程図表には、その作図様式により複数の種類に分けられるが、いずれも計画と実績とを照らし合わせることができるようになっている。
しかし、それぞれ長所、短所があるので、工事の規模や種類等によって適切に選ばなければならない。
問題で求められているバーチャート、曲線式、ネットワーク式の各工程図表の長所、短所は下記のようになる。
1.バーチャート
縦軸に作業名を列記し、横軸に作業ごとの所要日数と作業開始日および作業終了日を示したもの。
2.曲線式
縦軸に出来高累計をとり、横軸に工期をとって出来高の進捗状況をグラフ化したもの。
3.ネットワーク式
丸と矢線の結びつきで現わされ、線がその作業の関連性、方法、内容を表示している。
長所 | 短所 | |
バーチャート | ・工程図表の作成が容易 | ・作業相互の手順が曖昧 |
・作業日数が明確 | ・重点管理作業が不明 | |
曲線式 | ・作業の進行度合いが明確 | ・作業相互の手順が不明 |
・工程図表の作成が比較的容易 | ・重点管理作業が不明 | |
・作業日数が不明 | ||
ネットワーク式 | ・作業相互の手順が明確 | ・工程図表の作成が困難 |
・作業日数が明確 | ・各作業の歩掛りが正しくないと全体の精度が悪くなる。 | |
・重点管理作業が明確 | ||
・作業の進行度合いが明確 |
重点管理作業とは、工期に影響を与える作業のことで、ネットワークにおけるクリティカルパス上の作業がこれにあたる。バーチャートや曲線式工程表では、この作業を見つけることは困難である。